イトの米国株日記

サラリーマン技術者が米国株に投資します

日産 カルロス・ゴーン氏 逮捕の衝撃

日産の会長である、カルロス・ゴーン氏が逮捕されました。

容疑は会社経費の不正利用と報酬額の有価証券報告書への過少申告だそうです。

 

かなり衝撃的なニュースでした。

 

コストカッターの異名を持ち、厳しい改革を断行するイメージからは程遠い不祥事です。

 毎年10億円近い高額報酬を受け取りながら、更に不正まで働いてお金が欲しかったのでしょうか?

 

成果を出しているのだから、それに見合う報酬を受け取るのは当たり前だ、とする主張は、日本の文化とは相入れない部分もありましたが、これがプロの経営者かと畏敬の念すら抱いていました。

 

それだけに残念です。

 

今後の日産はだれが引っ張っていくのでしょうか。

ゴーン氏はすでにCEOからは引いているとはいえ、会長としてかなり影響力を持っていました。ルノー、日産、三菱の連携もゴーン氏あってのものです。

代わりになれる人は、そうそういないでしょう。

 

日産は検査不正問題もあったため、上層部でも現場でも不正が行われていたことになり、イメージ低下が深刻です。

 

今回の逮捕劇が内部告発に端を発したものだというのは、唯一の救いと思います。

いちおう自浄作用が働いたと見ることができるため、日産全体が腐っているわけではないと解釈できます。

膿を出し切り、回復する可能性はあるということです。

 

ただ、株主は今後のどたばたを憂慮して売り浴びせるでしょうから、株価はしばらく下落し続けるでしょう。

配当利回り5%越えにつられて購入した個人投資家などは、狼狽売りに走るのではないでしょうか。

 

この下落を購入のチャンスと捉えて買い増すのはかなりの胆力が必要です。

影響が一時的なもので済むのか、それとも、日産という会社が混迷して長期間停滞するのか見極めが難しいためです。

おそらく上層部にたくさんいるであろうゴーン氏の息のかかった幹部が力を失い、経営方針や指揮系統に混乱が生じれば、日産が長期の低迷期を迎えることもあり得ます。

また、減益が続いて配当を維持できなくなれば、そこから更に一段安となります。

 

日産だけではなく、ルノー三菱自動車との関係もあるため事態は複雑です。

 

ゴーン氏という長年力強く導いてくれたリーダーが引退するだけでも高リスクなのに、不祥事という置き土産まであっては先が見えません。

 

ぜひ復活して欲しいと願っていますが、投資家としては冷静に見極めたいと思います。

 

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