ATM手数料を支払いたくない理由
前回の記事で、ATMから預金を引き出すのに手数料を支払うのはもったいないという記事を書いた。
しかし一方で、銀行からサービスの提供を受けているのだから対価を支払うのは当然という考えもあり、この機会に整理したいと思う。
ここで言う銀行から受けているサービスとは主に、
①現金を預かってくれる。
②いつでも自分の預金を引き出せる。
の2点である。
①のメリットは、大量の現金を自宅に保管しなくて良いので、泥棒や火事などで失うリスクを回避できることである。
②のメリットは、必要な時に必要なだけの現金を、全国各地で引き出せることである。
特に、コンビニのATMと提携しているところでは、24時間365日引き出せるので利便性が高い。
こういったサービスを受けていることは間違いないのだが、対価としてATM手数料が妥当なのかを考えると、私は妥当ではないと感じている。
銀行の主なビジネスである融資を例に具体的に考えてみよう。
銀行の主要ビジネスは、預金者からお金を預かって、それを会社や個人に貸し付けて金利を得るものである。
具体的な金額で考えてみる。
例えば、銀行に100万円を10年間預けたとして、もらえる利息はせいぜい1000円くらいだろう。
一方、100万円を借りて10年かけて返済する場合、金利を2%とすると支払い総額は110万円になる。
すなわち、銀行は1000円の利息負担で10万円の利益を上げることになる。
ちょっと儲け過ぎだと感じないだろうか?
「じゃあ、もっとサービスしてよ!」と考えてもいいだろう?
「手数料とか要求しないでよ!」と思うのが当然だろう?
というわけで、まとめると、
「預金の運用で銀行が得る利益に比べて預金者が得るサービスや利息は微々たるものなので、更にATM手数料なんか支払いたくない!」
という結論に至る。
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